イベント

2024.09.03

第24回動的エキシトンセミナー

2024年9月26日(木) 16:00~17:00オンライン開催
聴講を希望する方はこちらよりお申込みください。
https://forms.gle/Gx18K2CoPiU4Xux39

講演1 16:00~16:25
講演者:玉井 康成(東京大学・准教授)    
題目:「有機太陽電池の開放電圧はどこまで大きくできるか?」
要旨:有機太陽電池は電子ドナー:アクセプター間のエネルギー準位差を駆動力として電荷分離するが、これは電荷生成の際にエネルギー準位差分の電圧を失っていることを意味しており、有機太陽電池が抱える本質的な課題である。また、界面電荷移動状態の振動子強度が極めて小さいことも無機系やペロブスカイト太陽電池に比べ再結合損失が大きくなる要因である。本講演では有機太陽電池の電圧損失の起源と、損失をどこまで減らせるかについて議論する。

講演2 16:25~16:50
講演者:湯浅 順平(東京理科大学・教授)    
題目:「固体電子移動X線結晶構造解析法」
要旨:ナノスケールで進行する固体電子移動機構の解明は新たな固体有機電池材料の開発や、有機エレクトロニクスの性能向上に向けた重要な課題である。一方で、固体状態において熱的に進行する電子移動は、電子移動後において不安定なラジカルアニオン、カチオン種が生じ、ドナー、アクセプターの固体結晶が結晶性を維持することは困難である。そのため、固体電子移動の過程をX線結晶構造解析によって直接観測することは困難であると考えられてきた。本発表では、固体電子移動の過程をX線結晶構造解析によって直接観測することを可能にした「 固体電子移動X線結晶構造解析法 」の紹介とその背景について講演をおこなう。