イベント

2021.10.26

第6回動的エキシトン若手セミナー

2021年11月24日(水) 15:00~17:00オンライン開催
聴講を希望する方はこちらよりお申込みください。
https://forms.gle/fDihRQpxn7MabphW7

講演1 15:00~15:50
講演者:石割 文崇(大阪大学 講師)
題目:「“面”構造を持つ新たな分子・高分子の創製と機能」
要旨:ポリマーとはモノマーが共有結合により一方向に連続して繋がった「ひも状」の「一次元物質」であり、モノマーが非共有結合により連結した超分子ポリマーでもほとんどが一次元のものである。本講演では、最近演者が行ってきた、「二次元的」な「面」を持つ、次元性が向上した新しいポリマーおよび超分子ポリマーの開発とその物性および機能について紹介する。さらに、上記研究過程で偶然見出した、面構造を持つキラル分子の特異な円偏光発光特性についても併せて紹介する予定である。

講演2 16:00~16:25
講演者:アルブレヒト 建(九州大学 准教授)
題目:「塗布デバイスを志向した動的二重項エキシトン材料創生」
要旨:近年、基底二重項状態をもつ発光ラジカルが有機ELの新しい発光材料として注目されている。発光ラジカルは最低励起状態も二重項となるため、有機EL内の電気励起で生じる励起子が全て二重項となり理論上内部量子収率100%を達成できるためである。本講演では発光ラジカルにカルバゾールデンドリマーを結合することで発光効率や安定性を高め、塗布型材料として展開する研究について紹介する。

講演3 16:25~16:50
講演者:相澤 直矢(大阪大学 助教)
題目:「理論計算が先導する熱活性遅延蛍光材料の開発」
要旨:次世代の有機EL材料として注目さている熱活性遅延蛍光(TADF)材料は、通常発光しない三重項励起状態から発光可能な一重項励起状態への遷移である逆項間交差により、有機ELの内部量子効率を100%まで高めることが可能である。しかし、逆項間交差が遅い場合、デバイスの劣化や高輝度時の量子効率の低下につながるため、より速い逆項間交差を示すTADF材料の開発が求められている。本セミナーでは、逆項間交差の速度定数を予測する理論計算とそれを活用したTADF材料の開発について紹介する。