イベント
第11回動的エキシトンセミナー
2022年5月25日(水) 15:00~16:00オンライン開催
聴講を希望する方はこちらよりお申込みください。
https://forms.gle/7vsTp17oN9X3ytWy7
講演1 15:00~15:25
講演者:湯浅 順平(東京理科大 准教授)
題目:「メタルイオンクリップ法を用いた動的エキシトンの配列と形状化制御(仮)」
要旨:ユニークな集合化様式に基づきドナーアクセプター(DA)対を配列し形状化させることは、動的エキシトンの学理の確率に重要な課題と位置付けられる。一方で、DA対の形成の要因となる電荷移動相互作用は非常に弱い非共有結合性相互作用であるため、D,Aのみの吸引的な相互作用によって複雑な形状をもつ動的エキシトン構造を構築することは困難である。我々は、この課題を解決するために、金属配位力を利用したπ電子系化合物の配列法、メタルイオンクリップ法を提案し、メタルイオンクリップ法を用いた新規動的エキシトン構造の構築に取り組んでいる。本講演ではメタルイオンクリップ法の基本原理と、それを利用した新規動的エキシトン構造構築の応用展開について発表する。
講演2 15:25~15:50
講演者:吉田 弘幸(千葉大 教授)
題目:「分子四重極と有機薄膜太陽電池の電荷分離」
要旨:有機半導体の電子準位は、基本的には有機分子の分子軌道エネルギーにより決まる。しかし、最近の研究で、分子配向や試料形状、分子の混合比によって1 eV近くも変化することがわかってきた。これは、分子の永久四重極が作る静電エネルギーによるものである。講演では、我々が開発してきた静電エネルギーを実験的に決定する方法を紹介する。これに基づいて、非フラーレンアクセプター分子のもつ大きな四重極が有機太陽電池の電荷分離に及ぼす影響について議論したい。