動的エキシトンの学理構築と機能開拓

2023年8月30日(水) 15:00~16:00オンライン開催
聴講を希望する方はこちらよりお申込みください。
https://forms.gle/EkYHDV8hU8wBzM4R8

講演1　15:00~15:25
講演者：松原 亮介（神戸大学・准教授）　　
題目：「CO₂光還元反応の開発と動的エキシトン効果を考慮した今後の計画」
要旨：近年当研究室で、励起状態での還元力が高いカルバゾール光増感剤を用い、CO₂からギ酸への光還元反応を開発した。この反応では励起状態の光増感剤からCO₂への一電子移動が重要であることを見出している。アスコルビン酸を犠牲還元剤として用いており、今後犠牲還元剤を使わない触媒系を開発するためには、酸化力も兼ね備えた光増感剤の開発が求められる。そこで、動的エキシトン効果を考慮した研究計画を講演で紹介する。

講演2　15:25~15:50
講演者：中野 幸司（東京農工大学・准教授）　　
題目：「キラルスピロπ共役化合物の合成と光学特性」
要旨：スピロπ共役化合物は，有機半導体や発光材料として広く研究されてきたが，キラリティを融合させた研究は限定的であった．我々はこれまでに，ヘテロ環が縮環した構造やドナー・アクセプター構造をもつ種々のキラルスピロπ共役化合物を合成し，それらが円偏光を発することを見出している．本セミナーでは，キラルスピロπ共役化合物に関する我々のこれまでの研究と，本領域で現在取り組んでいる研究内容について紹介する．