動的エキシトンの学理構築と機能開拓

2023年10月19日(木) 16:00~17:00オンライン開催
聴講を希望する方はこちらよりお申込みください。
https://forms.gle/2F5FgrsmPbPCHfKJ6

講演1　16:00~16:25
講演者：福井 識人（名古屋大学・講師）　　
題目：「分子骨格内部を探索空間とする新規π共役分子の創出」
要旨：有機π共役分子は、色素や顔料、増感剤、センサー、電子材料などとして様々な分野で利用されている。講演者はこれまで分子の骨格内部を新たな探索空間と捉え、構造的・電子的に新規なπ共役分子を創出してきた。具体的には、塗って加熱するだけで電気を流す材料や、近赤外吸収と安定性を両立する炭化水素、初の入手容易な８の字型分子などがある。発表では得られた分子の合成と物性について詳細を述べる。

講演2　16:25~16:50
講演者：浦谷 浩輝（京都大学・特定助教）　　
題目：「非断熱分子動力学シミュレーションによるエキシトン解離過程の微視的実時間イメージング」
要旨：非断熱分子動力学法は、励起状態にある系の電子状態と構造の時間変化を追跡するシミュレーション手法であり、エキシトン動力学を極めて高い空間的・時間的解像度で可視化する手段の一つである。本講演では主に、実在系に即したモデルを扱うために講演者が取り組んできた手法改良の概略と、構造的に乱れたドナー・アクセプター界面におけるエキシトン解離過程を可視化した応用研究について紹介する予定である。また、今後の展望についても述べる。